がれきを花にリサイクル! リサイクル会社が行う循環型復興支援とは

大街道小学校に届けられたリサイクルプランターとパンジー
大街道小学校に届けられたリサイクルプランターとパンジー

 東日本大震災で発生したがれきの量は、岩手、宮城、福島の3県で2500万トンとも言われ、その処理には相当な時間がかかる見通しだ。そんななか、プラスチックリサイクル事業を手がける秋田エコプラッシュでは、被災地支援活動の一環として、津波で被災した工場などから出た廃プラスチック(ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン)を回収し、プランターやラックにリサイクルする活動を行っている。

 

 廃棄物処理法では、地震などで発生した廃材などは災害廃棄物として、一般廃棄物と同じように、国や自治体が回収、処理するよう定めている。しかし、震災の被害によって使えなくなった工場のがれきゴミについては産業廃棄物扱いとなり、その処理責任は排出事業者にある。多くの場合、有償での処分が必要なため、企業はその処理に頭を痛めているという。

 

廃プラスチック回収の様子
廃プラスチック回収の様子

 同社では、被災した工場から、壊れたコンテナやパレットなどを無償で回収。廃プラスチックから作られたプランターには花が植えられ、学校や避難所、仮設住宅などに届けられる。4月26日には、石巻市の避難所となっている大街道小学校にパンジーとプランター、計6セットが贈られた。

 

 秋田エコプラッシュ取締役で、震災支援プロジェクト「#99japan(救急ジャパン)」代表の田宮嘉一さんは、「当初は無償での廃プラ回収だけを行っていたが、リサイクルプランターを寄付することで、被災地のがれきを花に生まれ変わらせるという、循環型復興支援の形になった。コストと労力は増したが、花を贈った時の子どもたちの笑顔に救われている。すでに石巻周辺だけでも、花の寄付を望む声が40件も届いており、継続的な活動を行っていくためにも多くの方々から活動費の支援をお願いしたい」と語っている。

 

 同社では、プラスチック以外の廃棄物についても、グループ企業であるリサイクルワンを通じて処理業者の紹介を行うなど、今後もさまざまな形でがれき処理をサポートしていく。

 

問い合わせ、活動協力は下記まで

【支援金受付口座】 ジャパンネット銀行 本店営業部 普通 口座番号:7585038 タミヤカイチ

【問い合わせ】 東日本震災支援 #99JAPAN代表 田宮嘉一 TEL:080-2561-0001

 

文:加藤 聡

 

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