今年のお正月がいかに気温が高いと言っても明け方の寒さはかなりこたえる。昼間はその暖かな日差しとりいれてくれた窓が夜の寒気を誘いこむ。そのために電気をつかって部屋を温めるのはもったいないし、地球環境にもよろしくない。
では、その窓が昼間の熱を蓄え、必要な時に熱を生み出してくれたらどうだろう。そんな夢のようなフィルムをマサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者たちが開発した。
彼らは元々、太陽の熱をつかって調理するソーラークッカーの素材が熱を蓄え、太陽の光が出ていないでもソーラークッカーが使えるようにできないかを研究していた。彼らがつくりだしたのは化学的に熱を蓄える能力を持った透明のフィルムなのだが、ソーラークッカー以外にも様々な分野で使えることがわかってきた。
コートにこのフィルムを貼ることによって、昼間の温かさを蓄えておき、夜になったら電気や熱のショックを与えて熱をとりもどす。クルマのウインドウが凍りついた時もこのフィルムが発熱して氷を溶かしていく。寒冷地のEVの場合、そのために熱を発生させるため、その能力が3割減となる。EVと組み合わせることで省エネにも大きく貢献することになる。
いったん蓄えた熱が元に戻るとき、10度程度は発熱する。現在はその熱の発生を2倍にすることを目標に研究を進めているという。
この技術の優れたところは化学変化のなかで熱をとらえることにある。物質が元の形に戻ろうとするととりこまれた熱も元に戻る。そうした化学変化をする液体はすでに研究されて来たが固体として様々な場面で活用できることがこの発明の画期的なところだ。
将来、僕らの冬の暖房は夏に蓄えられた蓄熱施設から送られてくるようになるかもしれない。
A new way to store solar heat
Material could harvest sunlight by day, release heat on demand hours or
days later.
翻訳・文 / EOL編集部
New material from @mit_dmse can harvest sunlight by day, release heat hours or days later https://t.co/5UL4ebpoR4 pic.twitter.com/h2BiM1VYiS
— MIT (@MIT) 2016, 1月 7
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