
日本人の心のオアシスでもある楽園ハワイに大きな異変が起きている。
地球温暖化でビーチの危険度が増しているというのだ。
海難事故を防ぐために設置されるライフガードの見張り台も、ビーチに起きた変化によって撤去せざるを得ないケースも出てきている。
これまでもビーチが侵食されたために見張り台の移動を余儀なくされることはあった。
だが、気候変動による海面上昇、高波、台風の巨大化などによる影響でその頻度が増し、過度に侵食された地域では見張り台を設置する場所も失われてしまったのだという。
こうした変化に対応すべく、見張り台を設置できないエリアは、水上バイクなどによるパトロールでカバーすることになった。こうした変化はオアフだけでなく他の島々でも同様だ。
地球温暖化による影響はそれだけに止まらない。
海面上昇によって離岸流の流れが強くなり、沖に流されるサーファーや海水浴客が増え、海水温が上昇したことによってクラゲが大量発生する危険性も指摘されている。
激しい風雨によって洪水が起きると、処理されない汚水が海に流れ込んでしまう。その結果、海水が汚染され、感染症などの拡散につながる危険性もあるという。
気候変動によって海が危険になることはハワイ経済にとっても大きな打撃だ。だが、この問題をハワイの人々だけで解決するのは困難だ。
常夏の楽園ハワイを未来の子どもたちにしっかりと手渡すためにも、地球温暖化防止に前向きに取り組まねばならない。
<参照リンク>
Climate Change Is Making Hawaii’s Beaches More Dangerous
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部