"Climate Emergency - Families facing Climate Change" by John Englart (Takver) is licensed under CC BY-SA 2.0 .

国連の最高裁判所にあたる国際司法裁判所（ICJ）が水曜日、「きれいで健康的な環境」は人権だという判断を示した。

この判決は、世界各国が気候変動問題に取り組む義務があることを明確にしている。岩沢雄司裁判所長は「気候変動は自然や人間に深刻な影響を与えており、緊急の脅威である」と述べた。

各国の責任

裁判所は、各国には次のような義務があると判断した。

・温室効果ガスから環境を守ること

・気候変動対策で協力すること

・これらを怠れば法的責任を問われること

この判断の根拠として、パリ協定や京都議定書などの環境に関する国際条約を挙げた。また、「きれいな環境は人権を守るために必要だから、各国は気候変動に対処する義務がある」と説明している。

バヌアツが主導

この裁判は、太平洋の小さな島国バヌアツが2021年に始めたものだ。海面上昇などで国が沈む危険があるバヌアツが、若者グループと一緒に世界に訴えかけたのだ。

国連総会は次の2つの質問について裁判所に判断を求めた。

・環境を守るために各国はどんな義務があるか

・環境を害した国はどんな責任を負うか

史上最大の裁判

この裁判には97か国が参加し、ICJ史上最大規模となった。12月にハーグで2週間の審理が行われ、気候変動の被害を受けやすい国々は「温室効果ガスをたくさん出している国に責任がある」と主張した。一方、排出量の多い国々は「パリ協定以外の責任はない」と反論した。

大きな意味を持つ判決

この判決に法的な強制力はないが、国際的には大きな影響力を持つ。バヌアツの首相は「気候正義のための転換点だ」と評価し、「世界が気候変動に真剣に取り組むきっかけになる」と期待を表明。

この判決により、気候変動対策は単なる環境問題ではなく、人権問題として扱われることになった。さて、次世代に何が残せるのか？是非、緑の地球を残して欲しいものだ。

＜参照ページ＞

UN’s Top Court Rules That ‘Clean, Healthy’ Environment Is a Human Right

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部（AIを使用）