
デンマークの風力発電によって生まれたエネルギーが 2015年の総電力消費量の42.1パーセントに達した。現在、世界のどの国もデンマークで生み出された風力エネルギー量にかなわない。そんなデンマークは2020年までに風からのエネルギーで50%の電力を生産するという目標を持つ。
だが、デンマークは早くもその目標を達成しつつある。
2005年、デンマークの風力発電は総電力消費量の18.7パーセントだった。2010年にはシェアは22%に増加し、そして2014年、その割合は39.1に上昇した。
石炭やバイオマスがまだ電力供給に重要な役割を担っているデンマークだが、太陽光や風力エネルギーは持続的に成長している。
ただ、「42%の風力発電のシェア」はデンマークの家庭のソケットから出てくる電力の42%が風力によって生み出されたことを意味するものではない。この地域ではエネルギーは絶えず国境を越えて取引され、風力発電のエネルギーの一部をドイツ、スウェーデン、ノルウェーへ販売している。
デンマークもまたノルウェーから水力発電、ドイツから太陽光発電、そしてスウェーデンから原子力発電のエネルギーを購入している。それでもなお、小さな国デンマークの存在がEUの脱化石の取り組みを強くけん引していることに間違いはないだろう。
<参照リンク>
Wind energy in Denmark breaking world records
翻訳・文 / ソーシャルエコロジー研究所
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