· 

地球温暖化は毎秒一個の原爆を海で爆発させることに匹敵!

辺野古を見渡す美ら海 人間のエゴを飲みこむのもそろそろ限界...
辺野古を見渡す美ら海 人間のエゴを飲みこむのもそろそろ限界...

産業革命以降、私たちの文明は大量の二酸化炭素を大気中に放出してきた。

これだけ二酸化炭素が大量に排出されれば、もっと気温の上昇していてもおかしくはない。だが、そうはならなかった。私たちを温暖化地獄から救ってくれたのは海洋の存在だ。

オックスフォード大学の研究者たちが発表した最新の研究によれば、この150年の間、毎秒一個分の原爆が海に落とされたことに匹敵する熱を海が吸収してきた。

これまで地球は、二酸化炭素やメタン、水蒸気などの温室効果ガスによって、温室のような状態に保たれてきた。そのバランスを崩したのが化石燃料の大量消費だ。それによって地球の平均気温は右肩上がりで上昇して来た。

その温度上昇に深く関連するのが海洋の存在だ。人間が排出する温室効果ガスの9割は海に吸収される。そのため、極端な温度上昇が抑えられてきた。だが、吸収した熱による海水の膨張や、陸上の氷が融けることによって海面上昇がもたらされる。そして海水温の上昇は、台風などの巨大化を後押しする。

これまでの研究では海水による熱の吸収は1950年までしか遡れなかった。オックスフォード大学の研究チームは新たな手法によって1871年まで遡って計算することに成功した。

その結果、広島に落とされた原爆の一個分相当の熱が毎秒、海に吸収されてきたことがわかった。温室効果ガスの排出が高まった現在は3個~6個の原爆の爆発に相当するという。

海水の高温化は海洋の大循環によって大きく左右される。今回の研究によって海面上昇をより正確に予想することが可能になると期待されている。

私たち日本人は、たび重なる自然災害によって、海の怖さを嫌というほど思い知らされてきた。地球温暖化による海面上昇は周囲を海に囲まれる日本にも大きな影響を与えることになるだろう。

何かが起きてからでは遅い。早めの対策が求められる。

<参照リンク>
Global warming of oceans equivalent to an atomic bomb per second

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部

www.eco-online.org Blog Feed

ノバスコシア州の川で座礁したザトウクジラが死亡 気候変動への疑問が浮上 (金, 19 7月 2024)
>> 続きを読む

世界中で物価上昇の危機 気候変動による連鎖反応を阻止せよ! (Fri, 19 Jul 2024)
>> 続きを読む

地球が太っている?! 気候変動で地球の1日が長くなる (Fri, 19 Jul 2024)
>> 続きを読む

気温上昇で生態系が変わる?生物たちの大移動が人に与える影響 (Thu, 18 Jul 2024)
>> 続きを読む

気候変動がスポーツ界の新たな敵に?! ヤンキースの知られざる環境保護活動 (Tue, 16 Jul 2024)
>> 続きを読む

音楽とチェダーチーズが交差する?草の上でロックフェスが開催 (Wed, 10 Jul 2024)
>> 続きを読む

人間による絶滅危惧種の増加 vs 人間による保護活動 (Tue, 09 Jul 2024)
>> 続きを読む

現代人のメンタルヘルスが危ない?!加速する気候変動の弊害 (Fri, 05 Jul 2024)
>> 続きを読む

気候変動が子供の脳損傷に関連か 主な被害者は貧困層 (Thu, 04 Jul 2024)
>> 続きを読む

気候変動が健康に悪影響を及ぼす?!猛暑による体への多大なリスク (Wed, 03 Jul 2024)
>> 続きを読む

«一つ前のページへ戻る