【ケニア少数民族支援】国の発展の影で生活が追いやられるドゥルマ民族に井戸を掘るための資金を提供したい!みなさんのご支援をお待ちしています。

【撮影・編集】大西匡哉 【撮影協力】スワレ・マテラ・マサイ、早川千晶、ツンザ村とミリティーニ村の伝統音楽家たち

ケニア東部の海岸地方に住むドゥルマ民族は、伝統太鼓「ンゴマ」を演奏する、音楽とともに生きる民族です。

結婚式や、マタンガと呼ばれる法事、お葬式、大きな会議をする時などの晴れの舞台、お祝いの席には「ンゴマ」が欠かせません。

人が亡くなって40日目に4日4晩にわたって演奏する「センゲーニャ」、精霊を呼び出す太鼓「ンゴマザペポ」などが知られています。

モンバサの発展によって土地を奪われるドゥルマ民族

ドゥルマ民族が暮らすのは、ケニア第2の都市モンバサの近くにあるミリティーニ村。近年、国のモンバサ都市開発によって多大な影響を受け、生活が困窮するようになりました。

経済特区に指定されたミリティーニの土地は、モンバサ市が所有するとされ、住民は重税を課せられることになりました。その結果、支払うべき税金が500万シリング(およそ500万円)あると宣告され、早急な支払いを迫られています。

その場所は、ドゥルマ族の長であるマテラ師一族が、10数年前に移住してきたところ。生まれ育った集落を工業用倉庫建設のために奪われ、その代わりにやっと与えられた土地でした。村の人々は、故郷を奪われ、畑も奪われ、移り住んだ場所すらも奪われようとしています。

 

「希望」の土地で自給自足していくのに不可欠な井戸

/そんな彼らが「希望」を見出したのが、ミリティーニ村からおよそ180キロ離れたダガムラ村への移住です。ダガムラは2018年3月にマテラ師のプングヮの儀式*が行われた村。海岸地方に暮らす民族の聖地があり、マテラ一族の発祥の地でもあります。

ミリティーニのマテラ集落の住民たちは、すでに畑も奪われて自給自足も出来なくなりました。彼らが現地で日々の糧を得るためには畑をつくることが必要です。ダガムラに井戸を掘って畑をつくり、そこから日々の収入を得るようなサポートをしてあげたい。そのためには井戸を掘るために資金的なサポートが必要です。

国の発展のために経済開発やインフラ整備が行われることは否定しません。大きな意味での貧困解決には必要なことでしょう。しかし、開発によって土地を追われるドゥルマ民族には死活問題です。たまたま彼らの生きてきた場所が開発の中心地になり、彼らの暮らしは壊滅的な被害を受けています。

私たちが呼びかけるドゥルマ民族支援は、開発の影響で普通の暮らしができなくなった人々に、当たり前の暮らしを取り戻してあげることが目的です。

まず、ダガムラに井戸を掘る事業を支援し、彼ら自身が畑をつくり、自給自足する足場をつくる応援をします。次のステップでは最悪の事態にそなえて避難できるシェルターをつくるお手伝いをします。

将来的には、地域の森を再生し、里山エネルギーの考え方を反映し、小さな自然エネルギー開発によって、日々の暮らしに必要な現金収入を得るような暮らしに転換する支援をしていこうと思います。皆様の温かいご支援をお待ちしています。

 

*プングヮの儀式

昨年(2017年)の11月頃、マテラ長老が死の淵ににあり、命を落とす寸前まで行きました。それから持ちなおして今は元気になっていますが、マテラ長老が生還した際に自分が死ぬ前にどうしてもプングヮをやりたいと語りました。マテラ長老によれば、自分たちの伝統を疎かにして、自分のことだけを考えて生きて来た。そのために病気になって死にかけた。自分の人生をもう一度、伝統の道に戻すための儀式がプングヮ。伝統の道に戻すことは自分だけではできない。精霊たちの力やご先祖様の力も借りて本来歩む道に戻る。その扉を開くというのがこの儀式だとのこと。 

 

エコロジーオンライン理事(ケニア支援担当) 小林伸司

ドゥルマ民族支援品一覧

「精霊と生きるドゥルマ民族」ポストカード5枚

2018年4月に40年ぶりに行われた「ドゥルマ民族・マテラ長老の伝統継承者就任の儀式」の撮影取材した写真の中から厳選したポストカードです。

  • 在庫あり
  • 配送期間:7日以上1
センゲーニャ 東アフリカの伝統音楽 Vol.1 ドゥルマ、ディゴ、ラバイCD

 

Contents

1. CHELA (8:02)

2. SENGENYA (12:13)

3. KAYAMBA LA PEPO (7:13)

4. MARIMBA (3:17)

5. MDUNDIKO (10:05)

6. ZANDALE (6:35)

7. GOZI (8:03)

8. GOMA (6:19)

9. KIGONGOLO (6:41)

total 68:28

ドゥルマ、ディゴ、ラバイは、ケニアの東海岸に居住するミジケンダ・グループの一部である。ミジケンダは9つのグループにわかれ、それぞれに深い伝統文化を育んできた。バンツー諸語族に含まれるミジケンダは、北部からタナ川を超えて南下し、9つのグループに分かれていったという伝説を持つ。現在は、ガラナ川からタンザニ国境にかけて、海岸線から40~50kmほど内陸に入った細長い範囲に居住し、祖霊崇拝をもとにしたアミニズム的信仰が現在も強く根づいている。

「精霊と生きるドゥルマ民族」ポストカード5枚

¥20,000
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  • 在庫あり
  • 配送期間:7日以上1
「精霊と生きるドゥルマ民族」フォトブック、センゲーニャ 東アフリカの伝統音楽 Vol.1 ドゥルマ、ディゴ、ラバイCD

2018年4月に40年ぶりに行われた「ドゥルマ民族・マテラ長老の伝統継承者就任の儀式」の撮影取材した写真のフォトブックと東アフリカの民族音楽を録音した貴重なCDです。

¥30,000
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  • 在庫あり
  • 配送期間:7日以上1

最新情報

2018年

9月

07日

ポレポレキャラバン アフリカトーク&ライブ すべてのいのちはたからもの

日本人でありながら、ケニア・ドゥルマ民族の伝統打楽器「ンゴマ・ンネ」を継承した大西匡哉さん。

ケニアのキベラスラムでマゴソスクールを運営する早川千晶さん。

ケニアの命の響きを伝えるお話と音楽をどうぞお楽しみください。

【ケニア少数民族支援】国の発展の影で生活が追いやられるドゥルマ民族に井戸を掘るための資金を提供したい!みなさんのご支援をお待ちしています。

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2018年

6月

10日

「“精霊と生きるドゥルマ民族”体験報告会」を実施しました。

6月9日、佐野市役所1階市民活動スペースでエコロジーオンライン理事の小林伸司を講師とした「“精霊と生きるドゥルマ民族”体験報告会」が実施されました。

ドゥルマ民族の精神生活、音楽文化、暮らし、同じケニアに生きるマサイ族との違いなどを中心に話が進みました。

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2018年

4月

27日

【イベント】6/9 “精霊と生きるドゥルマ民族”体験報告会

ケニアの首都ナイロビからワゴン車に乗り2日かけて到着したダガムラ・カヤと市街地に近いサンサメリでは、夜を徹して太鼓の音が響き渡り、踊り手たちが一心不乱に踊り、歓喜の歌、足に付けたジュガ(金属の鳴り物)の音が闇夜を包んでいた。

脈々と受け継がれていくセンゲーニャというンゴマ(音楽とか太鼓という意味、伝統音楽)は、単なる音楽ではなく、シャーマンのメッセージを伝える役割があり、そのリーダー的存在の12人の旗持ちが集まっていた。

 

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2018年

4月

27日

ケニア少数民族支援のファンディングを開始 国の発展の影で生活が追いやられるドゥルマ民族に井戸を掘るための資金を提供したい!

NPO法人エコロジーオンライン(栃木県佐野市 理事長:上岡裕)は、ケニアの少数民族ドゥルマ民族支援のため、自社ホームページ内でクラウドファンディングを実施することになりました。

このプロジェクトは当法人の理事小林伸司がアフリカ東岸に位置するドゥルマ族の聖地ダガムラ村で行われた伝統儀式「プングヮ」に参加したことがきっかけで誕生しました。当法人が支援するドゥルマ族は、アフリカ東岸を代表する交易都市モンバサの発展にともなって住む場所を追われ、聖地のダガムラ村に移住することになりました。そこで自給自足するためには畑を潤す井戸が必要。そのための支援を要請されました。

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