地球はすでにいくつかのティッピング・ポイントを越えてしまったのではないかと訴えた論文が話題になっている。
Exceeding 1.5°C global warming could trigger multiple climate tipping points
ティッピング・ポイントは、そのポイントを越えると不可逆的に進行し、勝手に事態が転がってしまう地点を意味する。一つの事態がティッピング・ポイントを迎えることで、他のティッピング・ポイントが連動する可能性もあるのだ。
今回の論文で研究者たちは、新たにわかった古気候や観測のデータ、気候モデルを基盤とする研究をもとにティッピング・ポイントを見つめなおし、新たに提案されたティッピング・エレメント(不可逆的に変化する事象)を加え、気候変動に関連する事象などの検証を試みている。
その結果、ティッピング・ポイントを越えた可能性がある事象が5つ見つかった。
北極や南極、赤道地方に大きな変化をもたらすと言われる地球温暖化だが、すでに起きている温度変化によってグリーンランドの氷を今のまま保つことができないことがわかった。今すぐにすべてのCO2排出を止めたとしても海面上昇は27.4cmとなり、2012年のような高温が続くとするとその3倍の上昇につながると報告している。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が予測したグリーンランドの氷の融解による2,100年までの海面上昇は10cm~15cm。今回の調査で重視したのは、気候変動で雨が多く降るようになり、グリーンランドの氷の表面がとけ、氷河の移動が激しくなったことと、鉱物ダストやブラックカーボン粒子、微生物細胞の繁殖などによってグリーンランドの氷が太陽の光を吸収しやすくなり、より多くの氷が溶けだしていることだった。
中国が60年ぶりの熱波に襲われている。
南西部を中心に多くの都市が40℃を突破。干ばつも同時に発生し、河川の水位が低下して水力発電量が減少。エアコンの需要によって電力供給がひっ迫し、四川省では省内の工場に対し、6日間の操業停止が命じられた。
四川省は半導体や太陽光発電の世界的な供給地であり、各国の経済への影響が懸念されている。
こうした中国の異常な熱波に関してエアロゾル粒子のマスキング効果が失われたことが原因の一つではないかという声がSNSで話題になっている。
現在、私たちが直面する気候危機にしっかりとした対策が施されなければ、近い将来、生態系が崩壊し、多くの野生生物が死んでいく。
この10年のうちに失われる種もある。そんなショッキングな研究がネイチャー誌に発表された。
これまでの研究では地球温暖化による生態系への影響は徐々に訪れると考えられてきた。
だが、生態系の崩壊はずっと崖っぷちのような状態が続き、突然、その日がやってくるというのだ。
クルマを活用したヨーロッパの調査で昆虫の数が大きく減少していることがわかった。
1997年から2017年までの夏の時期にデンマークの田舎でクルマのフロントグラスに衝突する昆虫の量は8割に数を減らした。
同様にそれらの虫をエサとするツバメやイワツバメなどの数も減少したのだという。
10月26日、オランダのロッテルダムで25歳の若き起業家ボイヤン・スラットが手がける秘密兵器の発表があった。
ボイヤン・スラットと言えば、高校時代に海洋プラスチック問題を解決するためにNGOをつくった若き活動家。グレタ・トゥーンベリにも負けない経歴を持つ。今回、彼が明らかにしたのは河川からのプラスチック流入を阻止する新兵器「インターセプター」だ。
日本人の心のオアシスでもある楽園ハワイに大きな異変が起きている。
地球温暖化でビーチの危険度が増しているというのだ。
海難事故を防ぐために活動するライフガードの見張り台がビーチに起きたの変化によって撤去せざるを得ない地域が出ているのだ。
35℃を越える連日の酷暑の中、エコロジーオンライン理事長 上岡裕による講演会がありました。佐野市主催「ゆうゆう人生応援塾」シリーズの第5回目の講師としての参加です。
第一部は世界で起きている異常気象と「気候変動」に対する「緩和」と「適応」のお話。第二部は現在マダガスカルで行なっている事業「里山エネルギープロジェクト」についてマダガスカルの現状と今後の気候変動対策などを解説。お集まりいただいた60人ほどのお客様は熱心に耳を傾けていらっしゃいました。
チャンドラさんにお願いしていたセイロン瓜の苗が届きました。
エコロジーオンラインらしい国際色豊かな取り組みにしようと考えたセイロン瓜のグリーンカーテン。スリランカで不幸なテロが起きたことでスリランカの平和を願う取り組みになりました。
前回のイベント時にお申込みいただいた希望者への苗の配布は13日から17日にかけて就労支援センター風の丘で実施しています。どうぞお越しください。
3月15日、エコロジーオンライン上岡理事長が日本を発ち、エチオピアのアジスアベバを経由して、マダガスカルに入ります。
今回の訪問ではマダガスカルで稼働したバイオガスプラントの視察と、里山エネルギースクールとして活動してくれているロバソア小学校を訪問をします。