なぜ、カリフォルニアは原発をあきらめたのか。

長年の反原発活動が実ったディアブロ・キャニオン発電所 CC BY-NC-ND 2.0 Nuclear Regulatory Commission
長年の反原発活動が実ったディアブロ・キャニオン発電所 CC BY-NC-ND 2.0 Nuclear Regulatory Commission

カリフォルニアの大手電力会社PG&Eが6月21日、サンルイスオビスポ郡アビラ・ビーチに位置するディアブロ・キャニオン原子力発電所を2015年までに閉鎖すると発表した。

この原発に関しては、68年の建設開始当時から地震による影響が懸念され、大規模な反対運動が繰り返されてきた。81年には1,900人の活動家が逮捕される反対運動が起き、全米の反核運動の中心地だったとも言える。

このディアブロ・キャニオン発電所はカリフォルニアで稼働する最後の原子力発電所。PG&Eは今回、24年と25年に切れる二つの原子炉について、免許を更新しないことを公表。これでカリフォルニアは原子力発電を卒業することになる。 

今回の原発が廃止になる理由は以下のようなものだった。

まず、アメリカに起きたシェール革命で原油が安くなったことで原発のコストがあわなくなったこと、世界の環境リーダーを目指すカリフォルニア州の法律で再生可能エネルギーの購入を増やすことが求められたこと、施設の一部が州からの土地のリースの延長が難しくなったこと、また、排水による海洋生態系への影響が指摘されたことなどがあるという。 

一方、カリフォルニア州の9%の電力を担っていた原子力発電所の閉鎖は、天然ガスによる発電が増やすなど、地球環境に対する懸念も表明されている。再生可能エネルギーの安定的な導入に向けた起爆剤が必要との声も出ている。

<参照リンク>
California can’t fight global warming and nuclear power

翻訳・文 / ソーシャルエコロジー研究所

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