
エコロジーオンラインを中心に音楽業界やNPOの仲間が集って実施した「Green Power for くまもと」の第一回支援ツアーが終了しました。
この活動の中心となったのはソーラーパワートラックの派遣です。5kwのソーラーパネルと37kwhの蓄電池を装備し、ウイングをあけるとステージになる4トンのハイブリッドトラック。そのトラックの荷台に、再生可能エネルギーを手がける全国の仲間たちが寄付してくれた支援物資を満載し、熊本に向かいました。

秋田、宮城、福島、神奈川、大阪、兵庫と回り、支援物資として熊本に持ち込んだのは太陽の光で発電する太陽光発電グッズや太陽の熱で調理するソーラークッカーなどでした。いずれも電気やガスが止まった時に有効活用できる再生可能エネルギーの防災グッズです。
この企画にあたって再生可能エネルギーの関係者から後ろ向きの反応もありました。東日本大震災の時に寄付した同様のグッズが有効活用されずにゴミになってしまったというのです。
私たちがプロデュースして販売も手がけているソーラー発電セット「ナノ発電所」もその使い方について何度もセミナーを実施してきました。シンプルな操作でなるべくやさしく使えるように設計したものでも、初めてでは有効活用できません。そのためには使ってくれる人に対する細やかな配慮をしなければいけません。
そこで、ただ避難所などに渡すのではなく、使い方も含めてしっかりと把握し、後フォローができる人たちに関わってもらって寄付することにしました。そうすることで、ゴミになるリスクを抑え、自然にやさしいエネルギーで復興を担える人材を育てたいと思ったのです。
輸送を終えたソーラーパワートラックは走っている間に貯めたグリーンな電気を活用するステージに早変わりします。トラックをモノの運送だけで終わらせたらもったいない。そこで坂本龍一さんが中心になって立ち上げた「にほんのうた」というプロジェクトに声をかけることにしました。学校教育で歌われなくなった童謡や唱歌を次の世代につないでいく取り組みです。
そして候補にあがったのが熊本出身の八代亜紀さんでした。八代さんと「にほんのうた」は、すでに東日本大震災などで一緒に支援ライブをしていました。その流れで八代さんから一緒にやりましょうと声がかかりました。こうしてソーラーパワートラックでのライブが決定しました。

八代亜紀さんの参加が決まると、地元では熊本県、熊本市を中心に受け入れ態勢が整いました。にほんのうた実行委員会のみなさんのプロデュースのもと、熊本城で手がけるライブも含め、八代市、熊本市、南阿蘇村、西原村の合計4本の支援ライブが決まっていきました。
そして地震で大きな被害を受けた熊本城のライブは特別なものへの成長します。熊本城を管理する熊本市が主催に決まり、熊本日日新聞も応援。くまモンも参加することが決まりました。その結果、ソーラーパワートラックをステージとして、自然な電気で八代亜紀さんとくまモンが共演するイベントを実施することに成功しました。


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