#06 エコロジーソングス <Marvin Gaye / Mercy Mercy Me (The Ecology)>

Marvin Gaye / What's Going On (1971 )
Marvin Gaye / What's Going On (1971 )

モータウンを代表するミュージシャン。稀代のメロディーメイカー、マーヴィン・ゲイ。

彼を称える言葉は数あれど、最先端の思想を親しみやすい音楽に乗せて見事大ヒットさせたその手腕も忘れてはならない。

 

ナット・キング・コールに憧れていたということもあって当初はポピュラー歌手を標榜していた。だが、売り上げが伸びず失意のうちにソウル歌手に転向。

しかしそのポピュラー時代の経験が、彼の甘く柔らかい声の糧となったことは言うまでもない。

その後、ソウル史上最高のデュエットと言われるタミー・テレルとのコンビによって快進撃を続けていくマーヴィンだが、タミーの突然の死によってまたも絶望に突き落とされてしまう。

 

失意のうちにあったマーヴィンが作り上げたアルバムが「What's Going On」。初めて聞いた人がまず驚くのは表題曲を除いて全ての曲が繋がっていることだろう。

しかも、実質的に全曲「What's Going On」のアレンジであり、違和感なく最後まで聞きとおすことができる凄まじい完成度を持ったアルバムだ。

「Mercy Mercy Me」は、丁度そのコンセプトが途切れるA面最後に収録されている。

とても分かりやすい言葉で環境問題について語っている内容だが、珍しいのは神に向かって「どうかお許しください」と、懺悔をしているような内容だということ。

彼が環境問題というものをいつどこで意識したのかは分からないが、このような内容の歌の始まりが、非常に宗教的で内省的な歌詞を持っていることは興味深い。

文 / 上岡 ケン

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