· 

気候変動の被害者たち(20) フランスの牡蠣が危ない

新年に牡蠣を食べるフランスの文化が危機に alex de carvalho / CC BY 2.0
新年に牡蠣を食べるフランスの文化が危機に alex de carvalho / CC BY 2.0

フランスの1年はフォラグラ、スモークサーモン、生牡蠣で始まる。

だが、その伝統も風前の灯だ。気候変動によって牡蠣の生産に大きな影響が出ているのだ。

フランスでは地球温暖化のおかげで、夏の乾燥が厳しくなり、冬は暖かくなった。牡蠣の生産にとって必要不可欠な“四季”が失われつつある。

夏に多く雨が降ると山からミネラル分が海に流れ出し、牡蠣のエサとなるプランクトンを育てる。雨が降らなければ、エサとなるプランクトンが育たない。その結果、大きな牡蠣は育たない。

冬になると牡蠣はカラダを休めて成長に備える。暖かくて雨が多い冬にはプランクトンが大量に発生する。プランクトンを食べることに牡蠣はエネルギーを使い果たし、死んでしまう個体も多くなる。また、温かい海はヘルペスウイルスのような病原菌の蔓延をもたらし、稚貝の大量死にもつながっている。

地球温暖化によって牡蠣の生育に適する海域は北にずれていくだろう。牡蠣の生産で賑わってきた地域にとっては大きな経済的な損失だ。

今年になってアメリカの漁業に大きな変化が訪れていることも伝えられている。気候変動への「適応」の仕方を誤ると大きなしっぺ返しをくらう。自然の生命に国境はない。何が起こるかわからない気候変動の時代にあっては、国際的な協調こそ不可欠なのだ。

<参照リンク>
Climate Change Takes Toll On French Oyster Farmers

翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部

www.eco-online.org Blog Feed

台風19号 EOL事務局被災支援日誌③ (日, 20 10月 2019)
>> 続きを読む

台風19号 EOL事務局被災支援日誌② (Sun, 20 Oct 2019)
>> 続きを読む

台風19号 EOL事務局被災支援日誌① (Sun, 20 Oct 2019)
>> 続きを読む

【お知らせ】台風19号による当法人の被災につきまして (Sun, 13 Oct 2019)
>> 続きを読む

北極・南極に続く第三の極「ヒンドゥークシュ」に忍び寄る危機 (Thu, 07 Feb 2019)
>> 続きを読む

気候変動の被害者たち(21) 地球温暖化が貧しい人たちの命を脅かす理由とは? (Tue, 29 Jan 2019)
>> 続きを読む

キツネザルが絶滅の危機に!? マダガスカルを襲う気候変動  (Sun, 27 Jan 2019)
>> 続きを読む

気候変動の被害者たち(20) フランスの牡蠣が危ない (Sat, 05 Jan 2019)
>> 続きを読む

気候変動の被害者たち(19)サンタの危機! 温暖化でやせ細る北極のトナカイたち (Wed, 26 Dec 2018)
>> 続きを読む

気候変動の被害者たち(18) 地球温暖化でアオウミガメの赤ちゃんの99%がメスに! (Tue, 09 Jan 2018)
>> 続きを読む

«一つ前のページへ戻る