2016年

9月

12日

グリーンパワーなライフスタイルを求めて ~エコロジーオンラインの16年の歩み~⑤

現在は林野庁と協働する「Forest Good」でバイオマスを支援!
現在は林野庁と協働する「Forest Good」でバイオマスを支援!

 この事業の当初の目的は地球温暖化や太陽エネルギーについての学びだったのだが、自然災害をどう生き抜くかを学ぶ事業としての可能性も高まってきた。ソーラークッカー、ナノ発電所、ロケットストーブを防災・減災グッズとして公共施設に提供し、そこで定期的にワークショップを実施する。火を知らない子どもたちにも、災害時に生き伸びるためのエネルギー活用術を体験してらう。その体験が災害に強い地域社会づくりにつながるのではないかという意見だった。 

 小さな単位でも再エネをハイブリッドに活用できれば当然、エネルギー効率をあげることにつながる。熱を電気からつくるのは非効率だ。ソーラークッカーや木質バイオマスなどを活用して、私たちのライフスタイルに熱のパワーをそのまま活用する。そんなビジョンが明確になってきた。

木質バイオマスとのコラボが始まる

 環境情報発信のウェブサイトを持つエコロジーオンラインには、様々な団体から活動紹介の依頼が届く。そのなかに「ペレコ」というロケットストーブの普及活動があった。木っ端や薪を燃やして熱をとるロケットストーブが話題になっていたのは知っていたが、クラウドファンディングを通して資金を集め、より効率よくペレットを燃やせる商品をつくって、ビジネスを軌道に乗せたいという相談だった。僕らは情報発信は得意だ。早速、ペレコの応援を始めた。

 エコロジカルなアイデアをいかしたビジネスに携わる仲間を多く持つ僕らだから、クラウドファンディングの手伝いもうまくいき、ペレコが無事に商品化されることになった。そこからペレコの製作者たちと意見交換が始まり、僕らが地域での再エネの普及のためにつくった「里山エネルギー株式会社」でも販売をすることになった。体験用に一台購入してみると「木つぶちゃん」という三重のペレット燃料が二袋ついてきた。間伐材100%でつくられ、その売り上げが森の整備に戻っていくという。

 ペレットは燃料用に加工されているから災害時にも燃やしやすい。いざという時にはナノ発電所からの電気で灯りをとり、晴れているときはソーラークッカーで料理やお湯をつくる。曇っている日や夜はペレコを活用すればよい。ペレット燃料を購入して森づくりにお金が流れる仕組みができれば土砂崩れなどの自然災害防止にもつながる。グリーンパワーを生かしたライフスタイルが、私たちの安心安全な暮らしを育むものに成長してきた。

グリーンパワーな街をつくろう!

 この秋、ESDの委託事業を通じて生まれたネットワークが、足利工業大学で開催予定の「ソーラークッカー全国大会」をサポートすることになった。そのイベントを目指して全国か再エネを学びにたくさんの人がくる。日本で最も古い大学「足利学校」の歴史を持つ足利に、地球環境問題の解決を求める人たちが訪ねてくるわけだ。新しい価値を求めて全国から若者が集い、足利学校の伝統を復活させるようなイベントとなるだろう。

 自然エネルギー先進国のデンマークには、市民学校「フォルケホイスコーレ」があり、地域を支える市民の教育が行われる。デンマーク同様、全国・全世界の市民が持続可能な未来や再エネを学びに足利を訪れるようになれば、地域のまちづくりに大きな影響を与えるだろう。僕らのナノ発電所も、国連環境計画とともにケニアの孤児院に再エネを導入する取り組みが始まった。そうした施設で育った子どもたちが足利を訪ねてくる。そんな未来を思うとワクワクしてくる。

 グリーンパワーなライフスタイルを求める人が集まればそこにグリーンパワーなコミュニティが生まれ、グリーンパワーな街に成長する。僕らのグリーンパワーなライフスタイルの旅は始まったばかりだが、多種多様なエネルギーや生き方を模索する仲間たちが集結してきた。

 この春、そうした仲間たちの活躍を見て思い浮かんだストーリーが一冊の絵本になった。『ヤマネのナノのぼうけん』だ。里山の小さな生命ヤマネの子どもが再エネに出会って成長する物語。主人公のナノのように、再エネの大切さに気付き、自分の足で歩き始めてくれる人が多く出てくることが楽しみだ。この絵本が、新たにグリーンパワーなライフスタイルを求め始めた人たちと出会う旅をプロデュースしてくれるだろう。

 僕らもそんな出会いを求めて全国で「里山エネルギーカフェ」というイベントを手がける。近くで見かけたらぜひ遊びに来てほしい。グリーンパワーなライフスタイルの楽しさをみんなで語ろう!

 

文 / エコロジーオンライン理事長 上岡 裕 

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その後の取り組みはGreen Power Caravanでご覧ください。
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