
イギリス気象庁が今年の世界の平均気温が過去最高を記録すると発表。2024年はさらに暑くなることが予想され、パリ協定の目標となっている産業革命後の気温上昇の1.5℃を越える可能性があることを指摘している。
この高温の背景にあるのは2023年から始まった熱帯太平洋のエルニーニョ現象であるが、ここまで高温が頻発する背景には人為由来の温暖化が大きく影響している。
2023年の気温上昇は1.5℃を下回る程度(10月の段階で1.4℃)だが、来年は1.34℃〜1.58℃(中央値で1.46℃)で推移すると予想されている。
世界の平均気温は一般的に10年で0.2℃上昇すると言われる。パリ協定で決められた1.5℃は複数年の平均であるため、1.5℃を超える年があったとしても目標を失うということには直結しない。
だが、単年度でも1.5℃を越える時代に入った不気味さは否定できない。
気候危機の未来はすでに数10年前から予測され、残念ながらそのシナリオ通りに動いている。このメッセージを世界のリーダーたちはどう受け取るのか。いつまでも逃げ切れるわけではない。
<参照記事>
2024: First chance of 1.5 °C year
翻訳・文 / エコロジーオンライン編集部